IT'S SHOWTIME!!
私が観たライブや演劇の感想(REVIEWなどではなく、あくまでも感想・笑)を中心とした日記です。
昔のものはWeb日記や記憶を元にちょこちょこと書き込んでいますが、
未記入のものも多いですし、古いほどいい加減です(^^;
また、ネタバレもありますので、お気をつけ下さい。

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ラッパ屋第32回公演「あしたのニュース」
THEATER/TOPS/A列2番

作・演出/鈴木聡  舞台美術/キヤマ晃二  照明/佐藤公穂  音響/島猛(ステージオフィス)  衣裳:木村猛志(衣匠也)  演出助手/則岡正昭  舞台監督/村岡晋、山本修司  宣伝美術/セリザワ啓二、富宇加淳  制作/早川晃子  企画・製作/ラッパ屋
出演/おかやまはじめ、木村靖司、福本伸一、弘中麻紀、岩橋道子、大草理乙子、熊川隆一、宇納侑玖、岩本淳、武藤直樹、中野順一朗、ジュリ

<STORY> 地元の名水を使った昔ながらの豆腐店。その豆腐店は新聞社の裏手に位置するため、新聞記者たちの溜まり場となっていた。その記者の一人、横澤は、同僚の恋人に尊敬されるようなスクープを取りたいと思っているが、ネタに詰まり豆腐屋に逃げ込んで来る。一方、豆腐屋の主人は、豆腐屋の仕事をやめて町のエコ・プロジェクトに参加し始めた妻がどんどんきれいになっていく姿をみて焦り始めていた。2人はなんとかして大逆転を狙いたいと考えるが…
いつも参考にさせていただいてるしのぶの演劇レビューさんからのメルマガ号外を読んだら
どうしても観たくなって、行ってみることにした。
ラッパ屋という名前も聞いたことがなかったし、出演者も大半が知らない人だったけど
(顔と名前が一致してたのは岩橋さんと中野さんのみ)
そんな時に限って譲ってもらったチケットが最前列だったりして、開演前はかなりドキドキ。
でも、始まってしまえばそんな不安はどこへやら、とても楽しめた。

とある地方都市にある小さな新聞社とその裏手にあるお豆腐屋さんを舞台に
熟年離婚やら環境問題やら記事捏造やら最近の社会問題が絡んでくるんだけど
観ている間中、私が感じていたのは人の温もり、優しさだった。
(昨年末にグリングの『海賊』を観た時も同じ温かさを感じた)
年を取るとこういうお話に弱くなっちゃうのかな?(^^;

まず、冒頭の校了明けの新聞記者たちがみんなで豆腐を食べるシーン。
味付けは様々なれど(そのまま食べる人、醤油、マヨネーズetc.)
みんな黙々と本当に豆腐一丁食べきっていた。
観てるうちに私まで無性に豆腐が食べたくなってきて困った(笑)

ラスト、記者が恋人に、父親に取材を行おうとするシーンでは泣けてきた。
取材対象者が愛する人だからこそ、自分で取材し記事を書こうというその気持ちが痛くて。
でも、相手ときちんと向き合わなければ理解することも許すことも出来ない訳で
辛くても逃げちゃいけないんだよね。
そして、全てを語り終えた後、聞き終えた後には、
いつもと変わらぬ(ように見える)一日が始まる…
話はここで終わり、きっとここからが大変なんだけど
なんだか「人間ってまだまだ捨てたもんじゃないな」と思わされた。
じんわりと心に沁みこんで来る良いお芝居でした。


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観劇 > 2006年 | posted by Naolin | comments (0) | trackbacks (0)