IT'S SHOWTIME!!
私が観たライブや演劇の感想(REVIEWなどではなく、あくまでも感想・笑)を中心とした日記です。
昔のものはWeb日記や記憶を元にちょこちょこと書き込んでいますが、
未記入のものも多いですし、古いほどいい加減です(^^;
また、ネタバレもありますので、お気をつけ下さい。

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天保十二年のシェイクスピア
シアターコクーン/1階O列15番

作/井上ひさし  演出/蜷川幸雄
音楽/宇崎竜童  美術/中越司  照明/原田保  衣裳/前田文子
音響/井上正弘  振付/前田清実  ヘアメイク/高橋功亘
ファイトコレオグラファー/國井正廣  所作指導/花柳錦之輔
歌唱指導/泉忠道  音楽補/池上知嘉子  舞台監督/白石英輔
出演/唐沢寿明、藤原竜也、篠原涼子、夏木マリ、高橋惠子、勝村政信、 木場勝己、吉田鋼太郎、壤晴彦、高橋洋、毬谷友子、沢竜二、西岡徳馬、 白石加代子ほか

<STORY> 時は天保、下総国の清滝村。この村で宿屋や賭場を営む鰤(ブリ)の十兵衛は財産を三人の娘たちに分け与え、隠居生活を楽しもうと考えていた。その話し合いの場で2人の姉はお世辞を使い十兵衛に取り入るが、三女のお光はバカ正直な性格でお世辞を言うことができずに家を追い出されてしまう。
時は流れて三年後の天保十二年。十兵衛の財産を二分した2人の姉は相変わらず犬猿の仲で、村を二分しての醜い争いを続けていた。そこへ現れたのが、背中にはこぶがあり足が不自由な無宿者、佐渡の三世次。彼は知恵を使ってこの村の人間を操り、地位と財産を手に入れようと暗躍する。そんななか、父の訃報を知って村へ戻って来たのがきじるしの王次。父を殺したのは母と叔父だと、父の亡霊から聞かされ復讐を誓うのだが…
確かに豪華キャストだとは思うけど
何故ここまでチケットがプレミア化してるのかよく分からない。
でも、どうしても1度は観たかったので、頑張ってチケットGet!
劇場に行ってみると、思いのほか年配の方が多かったので
蜷川さんやベテラン組の役者さんのファンが多いってことなのかな?

劇場に着いたのは18:10くらいだったけど、トイレにすんなり入れたので
時間に余裕もあるし、せっかくだからと「天保うどん」を食してみた。
うーん、どうなんでしょう?
個人的には、一昔前の社食や学食レベルの味で1杯500円は高い気がするけど
ま、記念&雰囲気を味わう(?)ということでいっかぁ。

舞台上にはロンドンのグローブ座を再現したセットがあったけれど
芝居が始まるとすぐに柱が撤去されてしまい
オープニングのためだけなんてもったいな〜い、と思ってしまった(笑)
いのうえ版を観ているので、話の内容は分かっているけど
相変わらずシェイクスピアには詳しくないので、完全には楽しめてないのかも。
でも、江戸時代の混沌さ、猥雑が前面に出ていて、予想外に笑える芝居になっていた。
(蜷川さんだから、もっとシリアスになるのかと思ってた)
その笑いが役者の台詞をかき消して、聞こえないところも多々あったのは残念。
それに、キャストが多いから仕方ないとはいえ
役不足というか、出番不足で物足りなさを感じた役者さんも多かった。
(個人的に、毬谷さん、高橋さん、吉田さんをもっと観たかった)

思っていた以上に歌が多く、つい電光掲示板に出る歌詞を見てしまう。
パンフには全ての歌詞が掲載されてるようだけど
折り込みチラシにいれてくれてもいいのに…と思ってしまうのは
新感線で慣れすぎてるから?
結局、記憶に残っているのは「もしもシェークスピアがいなかったら」ぐらい。
この曲はオープニングとエンディングで使われていたし、
何より、最後のダンスでキャスト全員がシェーのポーズをしてるのが面白くって。
もしかすると、このダンスが一番のお気に入りシーンかも。
もう一つのお気に入りシーンは
王次(ハムレット)の「生きるか死ぬかそれが問題だ」というセリフの翻訳を
段々と遡っていくところ。
色んな人が色んな訳し方をしてるんだなと勉強になったし
(こんなサイトを発見→ ハムレットの翻訳史
語り部(木場さん)と王次(藤原くん)のやり取りの間が絶妙で面白かった。

いけないことだし、意味のないことだとも分かっているんだけど
つい、いのうえ版と比べてしまう(^^;
女優陣は蜷川版の方がいいと思うけど、男優陣は断然いのうえ版がいいなぁ。
特に王次と幕兵衛は絶対、いのうえ版がいい! <あくまで私見
藤原くんもかなりはっちゃけていたし、楽しそうだったけど
どこか、無理があるというか、違和感があったのよねぇ。
彼は少し憂いのある役の方が合ってるんだろうな。
サダヲっちの弾け方は並みじゃないし、何と言っても声と歌が良い。
って、完全にファンの欲目かな?(^^; <藤原くんも好きなのよ。
三世次は上川さんは重すぎ、唐沢さんは軽すぎで、足して二で割るとちょうどいい感じ。
堤さん辺りがいいんじゃないかな?と友達に言ったら、
「単に好きなだけでしょ」とあっさり言われてしまいました(^^;


※ 参考までにキャスト対比表。パンフを買っていないので分かる範囲で。

2002年いのうえ版2005年蜷川版
上川隆也佐渡の三世次唐沢寿明
小林勝也鰤の十兵衛吉田鋼太郎
村木よし子お文高橋惠子
西牟田恵お里夏木マリ
沢口靖子お光/おさち篠原涼子
橋本じゅんよだれ牛の紋太西岡徳馬
粟根まこと小見川の花平壤晴彦
池田成志蝮の九郎治西岡徳馬
古田新太尾瀬の幕兵衛勝村政信
阿部サダヲきじるしの王次藤原竜也
熊谷真実閻魔堂(清滝)の老婆白石加代子
飯炊きのおこま婆白石加代子
その息子佐吉高橋洋
浮船太夫毬谷友子
高橋礼恵お冬毬谷友子
山本亨土井茂平太
森塚敏大前田の栄五郎沢竜二
古田新太国定村の忠治
小林勝也飯岡の助五郎
粟根まこと笹川の繁蔵
右近健一清水港の次郎長
池田成志利根の河岸安
熊谷真実百姓隊の隊長木場勝己


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観劇 > 2005年 | posted by Naolin | comments (0) | trackbacks (1)